紙のはなし。「スノーブル」 | 活版印刷室 HACHIYA

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2020/09/30 08:19


雪のようななめらかな紙、スノーブル。


写真「な」の字がのっている紙、スノーブルです。
わたしが一番初めて印刷をした、想いの深い紙です。
イージーオーダーの活版名刺で使用している紙でもあります。
スノーブルの表面は「これ以上ない!」というほどに、雪のように白く、
手に取らなくても「ふわっ」としている感触が目に見て分かります。
スノーブルという名前は造語で、
SNOW(雪)とNOBLE(気高い)という英単語をあわせたもの。
「白色度99%!」の純白な表面は、心地のよい存在感で、ひとの目を引きつけます。

スノーブル×活版印刷


スノーブルと活版印刷の組合せは、「とても上品」という印象です。
この紙に印刷しますと、墨色も朱色も他のどのインキも、
色のきれいさがとても際立ちます。
印刷された字やイラスト、罫線にいたるまで、
ひとつひとつの図柄に愛着がわくほど、
この紙の上では、すべてを魅せることができます。
書道の世界では、真っ白な紙に最初に墨をのせる瞬間のドキドキは、
どんなに上達しても変わらないのだそうです。
スノーブルの紙に、一枚目を刷る感覚もそれに違いのかもしれません。

まよったときは、スノーブル。


紙の厚さは0.45ミリ。
名刺を活版印刷する紙では、うすめの種類に入ります。
(うすめと言っても、普通の名刺厚みは0.2ミリですので、その2倍の厚みです。)
凹みの程度は控えめ。
微塗工紙なので、適度なスムースさをもっており、色のりが良好。
かすれが少なくおさまります。

印刷の凹みは控えめでもよい、紙はどれにしたらよいか分からない、
というときは、是非「スノーブル」をお試しください!